The 369 weeks

随分前のことですが、ある場所でこんな三角形を見つけました。

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その建物の入り口の真横、ここにも真鍮のプレート、つまずきの石(Stolpersteine)がありました。

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この大きな建物はなんなんだろう?と見上げてみると、あちこちにプレートがあります。一つだけ、英語で書かれたものを見つけました。369 Weeksの意味もわかりました。最後まで読んで、また、歴史の重さを知りました。家に帰ってから調べてみると、その場所は、Regional Court Vienna Criminal、裁判所でした。

369 Weeks

Vienna was under the Nazi regime for a total of 369 weeks. During this period, more than 1200 people – predominantly men and women who resisted the Nazis – were sentenced to execution by guillotine by an unjust judicial system.

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こういったものは、比較的最近(2000年代に入ってから)、作られているようです。それまでは、なんとなくタブー視するような雰囲気があったのでしょうか。それとも忘れるべきではない歴史として再認識されるきっかけがあったのでしょうか。

今もこの街には、敬虔なユダヤ教徒のユダヤ人の人々が暮らしており、週末の朝、静かに教会に向かう姿を何度か見かけています。今、先日日本で買ってきたちくま学芸文庫で再版された「普通の人びと―ホロコーストと第101警察予備大隊」という本を読んでいます。どのくらい普通の人びとが、ユダヤ人殺害に追い立てられていったかが、記録から事実を組み立て淡々と、非常に具体的に、説明されています。読めば読むほどに、自分がその立場に置かれたら?と、いつでも「普通の人びと」になり得ることにもの恐ろしさを感じています。

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そんな中でした。若い日本人の子がユダヤ人の人を見つけて無邪気に話しかけに行って「NO!」と言われ追い返されても追いかけて話しかけて無視されていた、という話を聞いて、絶望的に近いなんとも言えない気持ちになりました。何を聞きたくて話しかけたの?他国や他文化に興味を持つことは大切だと思います。でも、その方法で良かったの?先日、京都で舞妓さんにつきまとう外国人観光客に対して、文化への理解がなく舞妓さんを見世物として扱っている、というようなニュースを見ました。同じことをやってるんですよね。無知や無邪気というのは、罪の意識がない故に難しいことです。

マイケル・サンデルの「正義」みたいな考えさせるもの、もしくは「グローバル社会における多様な文化との関わり方」というような授業が高校くらいであればなぁ、、と言うのは簡単ですが、教えられる人が日本にいったい何人いるんでしょう。あれば私も受けたいです。私も無知ゆえに無意識に何かしてるかもしれませんし、「NO!」と言われる経験から学ぶものなのかもしれないし。答えのない問いをぐるぐるぐるぐる・・・本を読んでも答えは書いていません。こちらにきてから、このぐるぐるが日常になっています。何をどうしたらいいのだか。

 

 

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