堕天使とは、主なる神の被造物でありながら、高慢や嫉妬がために神に反逆し、罰せられて天界を追放された天使、自由意志をもって堕落し、神から離反した天使である。(出展:wikipedia)
朽ちる、散る、堕ちる。
先日、ウィーンで古楽器の博物館に行ってまいりました。専門家のお二人の講釈を伺いながら、年代順に並んだ古楽器が徐々に進化していく過程を見るのはとても楽しかったです。ある段階でほぼ完成した形になって以後、現代とはさほど違いがなくなってきます。どれも吹けば、叩けば、鍵盤を押せば、回せば、何らか音が出るだろう感じなのはわかるのですが、それぞれ異なる仕組みが採用されては淘汰され、音が良く強いものだけが生き残るという、生存競争さながらです。
そんななか、私が気になるのは、天井のフレスコ画や建物の装飾、それから楽器に施されている装飾などです。いるいる、天使がいっぱいいる。
管楽器は形状そのもので遊び心が発揮されているものもありました。弦楽器は弦の響きを大事にするためなのか、余計な装飾は少なめです。一方、ピアノやその原型のオルガンやクラヴィコード、チェンバロ系では、音の鳴る系統と筐体がそんなに深い関係にないせいか、装飾や余白に落書き(失礼!)が施されていることが多くありました。ゴテゴテした彫りがほどこされていたり、弦の張られた下にもお絵かき、脚もオシャレに、また、今でいうアップライトピアノのようなものだけど、これはまるで仏壇・・・というようなものまで。一方、蓋を閉めるとただの箱のようなものもあり、実際、モーツァルトが全国行脚をしながら持ち歩いていたとされる箱型持ち運び用など多彩な取り揃えです。
そんななか、一台の鍵盤に目が留まりました。
鍵盤の前の余白に、蛾が飛んでる。

これ、蛾ですよね・・・?

どっからみても蛾にしか見えない・・・。

天使のようですが、地上付近にいますし、これは堕天使ならぬ蛾天使。
どんな効能のある天使なのでしょうか。
