今日は市内の車の渋滞が酷くて、やっぱり電車の乗車率も低いままというニュースもあったし、車出勤の人が多いのかな、車で出なくて良かったな、などと思いながら渋滞を横目に自転車で走っていました。すると警察車両が道路を塞いでいるエリアがありました。何だろう?と見てみると、

デモです。聞こえてくるシュプレヒコールは、当然、
Black lives matter!
大渋滞の原因はこれかー!2日前からパリやロンドンにも飛び火したニュースを見ていましたが、ウィーンでもやるという情報は見過ごしていました。ウィーンではやらないんじゃないかとすら思っていました。しばし遠くから眺めてみて、大変平和そうにやっていたので近づいてみることにしました。職業柄、こういうデモにうっかり混ざるのは躊躇しますが、これは人権運動の一つ。眺めている分には何ら問題ないだろうと判断しました。
すごい数の参加者です。黒人ラップミュージシャンのラップを流したり、アフリカン音楽を流したり、ビールを飲みながらのデモンストレーション。マスク着用率は3割くらい。ほとんどが20−30代くらいの若い人たちです。

彼らが掲げているプラカードは、
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No justice, no life
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We stand solidarity
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Racism kills
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We stand with you
などです。変わり種としては、
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Say no to Trump’s America
というものがありました。
アメリカにおける黒人に対する差別というのは、国家や社会のすべての仕組みに組み込まれたSystematic discriminationというもので、アジア人への嫌悪とか差別とはまた異なる種類のものではないかと思うのですが、日本における(日本人が持つ)特定の地域に住む人や、女性に対するSystematic discriminationも同じくらい非常に根深い問題です。同じように社会のすべての仕組みに組み込まれています。無意識の特権意識に可能性を押し潰されている。どうしていまだに出身地が調べられるんですか。どうして女性はいまだに一般職という名の下に安月給で雇われ昇級の機会もないんですか。どうして医学部で不当に足切りされるんですか。直接的に警察に殺されることはなくても、セカンドレイプで警察や社会から心を殺されることがある。だからその怒りの意味が、私はわかる。そういう意味で、私は共感します。
そして、黒人であり女性であるとどうなるかは、こちらをご覧ください。
ドイツ語を話す年配の黒人女性が、友人らしき白人女性に肩を抱かれながら私の前を通って行きました。涙を流しながら一生懸命にデモの写真を撮っていました。彼女がこの国でどれだけ苦労をしてきたのか想像もできませんが、ふと目が合って微笑み合えて嬉しかったです。
