ウィーン近郊でハイキング・登山のススメ

ウィーンの近郊でちょっとした日帰りハイキング・登山をしたい、という人のためのノウハウを残しておきたいと思います。

こんなコンテンツで進めていきたいと思います。

  1. 事前準備
    1. マダニ媒介脳炎ワクチンを打っておこう
    2. マダニがいるのは標高の低い場所
    3. マダニ媒介脳炎の可能性は低くない
    4. 虫除けスプレーで対策しよう
    5. 山用品の買い物
  2. 計画
    1. ウィーン近郊ならStadtwanderwegeから始めよう
    2. ハイキングコースのガイド本を使う(ウィーンの森)
    3. ハイキングコースのガイド本を使う(ウィーン日帰り圏)
    4. 現地で地図を拾う
    5. Komoot、Bergfex、KOMPASSなどのアプリを使う
    6. オーストリアでテン泊・Wild Campingは(ほぼ)禁止
  3. 行く
    1. 公共交通機関でのアクセス
    2. 車でのアクセス:駐車場を見つけておく
    3. 車でのアクセス:駐車場の料金を確認する
    4. 登山口にトイレはない
    5. 道標を確認
    6. 牛がいる(夏)
    7. 山での挨拶
    8. 山でお湯を沸かさない(火気厳禁)
    9. 山頂に到着

事前準備

マダニ媒介脳炎ワクチンを打っておこう

ヨーロッパの東側では、マダニ(Zecken)媒介の脳炎の可能性があります。発症すると、数%の確率で死に至る可能性があります。私も知らずに渡航し、こちらに来てから接種しましたが、抗体の定着には少なくとも2−3週あけて2回打つ必要があります。そして1年後などにブースター接種が必要です。こちらでは、1回あたり、25−30ユーロ程度でできたと記憶しています。

(厚生労働省) ダニ媒介脳炎について
(在オーストリア日本国大使館) ダニ脳炎に対する注意喚起

マダニがいるのは標高の低い場所

活動時期は流行期は春から秋。生息場所は、フランス以東、イタリア以北、北欧以南のヨーロッパ全般の高度800m~1000m以下の落葉樹林帯地域。とされており、標高の高い場所での可能性は低いようですが、ハイキング以外のアウトドアアクティビティ(草原を歩く、草むらに座る、川辺で釣りをする等)でも十分に可能性があります。

マダニ媒介脳炎の可能性は低くない

可能性は低いのでは?と思うかもしれません。甘くみるなかれ。2023年6月初旬現在、既にオーストリア国内でワクチン未接種者の発症が報告されています。

(heute.at) FSME-Alarm – Karte zeigt, wo Zeckengefahr am größten ist – Gesundheit

虫除けスプレーで対策しよう

もちろん、完璧な対策ではないかもしれませんが、こちらのスプレーには蚊だけでなくマダニもプリントされていることがあります。

ワクチン未接種の場合は、スプレーをしっかり塗りたくる(スプレーを軽くするだけではダメで隙間なく塗る必要があります。)

肌をできる限り出さないのも対策ですが、夏のこちらの登山やハイキングでは皆さんかなりの軽装ですので、着込んでいると変な感じで目立ちます。

山用品の買い物

オーストリアのどこでも見つけられるIntersportHervis、(あまりお勧めしないSportsDirectXXL Sports & Outdoor)があちこちに大きな店舗を構えています。ウィーンの街中にも何箇所もありますので車は必要ありません。あとは私がフランスのMontBellと呼ぶDecathlonもウィーン近郊に2店舗の大型店があります。そのほかはローカルな登山用品店は多いですがいちいち挙げていたらキリがないのでこれは除外して別記事にしたいと思います。普通のものであれば、ウィーンの街中に数カ所あるIntersportHervisで十分に揃えられるかと思います。Intersportは、スキー場のゴンドラ乗り場などにもあり、そこではスキーレンタルなんかもやってます。

計画

オーストリアに来た直後の車がない頃の四苦八苦と、車購入後のトライアル&エラー。色々なことを試してきました。一番初めの壁は、ハイキングコースを見つけることでした。そんなコツを残しておきましょう。

ウィーン近郊ならStadtwanderwegeから始めよう

Stadtwanderwegeとは、ウィーン市がオススメするハイキングコースです。以下のようなルートがあり、いずれもバス・電車・トラムの終点など公共交通機関でアクセスがしやすい場所になっています。

例えば、Stadtwanderweg 1は、ウィーンの街の北側に見える標高600メートルほどのKahlenbergという山をめぐるルートで、ウィーンの森の典型的な風景やワイナリーやホイリゲが楽しめる観光で来た人にもおすすめのルートです。運動靴で十分に歩けます。いくつか分岐がありますが、いずれも終点には駅があります。

また、Stadtwanderwegには、黄色い指標以外にもこのような専用看板もちゃんと整備されており、まずもって道に迷うことはないようになっています。迷ったとしても市街地に近いので素直に戻れば大丈夫です。

ハイキングコースのガイド本を使う(ウィーンの森)

Stadtwanderwege以外にも、ウィーンの森(Winerwald)には死ぬほどハイキングコースが張り巡らされています。もう全て歩くのは不可能なレベルです。場所によっては自転車(マウンテンバイク)も走れます。

そんなのウィーンの森(Winerwald)おすすめハイキングコースの地図は、一般の本屋さんにたくさん売られています。当然ドイツ語で書かれていますが、最低限の必要情報は把握できると思います。ウィーンの森に関しては、私のおすすめは、真ん中の2冊です。お子さんがいらしたり、軽いハイキングからはじめてウィーンの森を制覇したい私のような変態には、右からふたつ目の緑の本「WANDERATLAS Winerwald」が一番良いです。

左からふたつ目の「Leichte Wanderrungen(軽ハイキング)」もおすすめですが、Leichte=Lightとあるのに上級コースも載っているのがオーストリアらしいです。

それぞれの本で、カバーする範囲が少し違ったりと特徴があります。優しめ(青)、中くらい(赤)、上級(黒)に分かれています。短くても標高が低くても梯子場、鎖場があると上級(黒)になっています。苦手な人は避けるかバリエーションを探しましょう。いずれの本も、始点と終点が書いてありますので、駅名があれば公共交通機関でアクセスが可能ということです。

ちなみに、中古ではなくできるだけ最新版を買いましょう。時々、登山道が消え失せていますw

ハイキングコースのガイド本を使う(ウィーン日帰り圏)

ウィーンの森よりも少し外側、ウィーン近郊の山々(Wiener Hausberge)の場合は以下の2冊がおすすめです。KOMPASSの方は、専用の地図アプリもありますし、持ち歩ける地形図もついてきますのでこのデジタル時代にコンパスと高度計でGPSに頼らずアナログに歩くことを好む私のような変態にもおすすめできます。

Mit Bahn und Busの方は、その名の通り電車とバスで行けるウィーン近郊の山々のガイドです。

当然、このほか、各地域ごとにあらゆる地図が売られていますので、とっかかりとしておすすめしたいと思います。(←いまだに私はネット情報だけでは動きません。特に山に関する情報は。)

現地で地図を拾う

他に参考になるのが、現地で拾う地図。たいていの観光地のホテルにはこのような自転車やハイキング、スキー場の地図が置いてあります。毎度、あちこちで拾ってきて溜め込むのが私の趣味です。標準的なルートが載っているし持って歩けるし無料だしレストランの宣伝広告とか地元ならではな情報もあったりでおすすめです。

KomootBergfexKOMPASSなどのアプリを使う

日本と同様に、何を求めているかによって、使うアプリやサイトは変わってきます。

YAMAP、山と高原地図、ヤマケイオンラインのようにルートや地形図を見たい
–> KOMPASS
ヤマレコのような口コミルートや写真を見たい
–> KomootBergfex
スタート地点まで辿り着く
–> Google Map

オーストリアでテン泊・Wild Campingは(ほぼ)禁止

東欧・北欧・スペインなど一部を除いて、ドイツ、オーストリア、イタリア、スイスなどオーストリア周辺国では、テン泊はできません。そのかわり、オーストリアでは山にはたくさんの山小屋があり、山小屋を繋いでの縦走が可能です。

テントを張ってキャンプをしたければ、麓にあるキャンプサイトに行きましょう。山での無許可のテント泊は、多額の罰金を取られることもあります。オーストリアは特にルールが複雑で、州によっては森林限界より上では可能などありますが、「森林限界って何?」というような人は、まず山でテン泊やキャンプをしようと思わないでください。

(bergzeit) Wild camping in Europe: where it’s allowed and where not

行く

公共交通機関でのアクセス

言わずもがな、時刻表は確認しておきましょう。Google Mapは田舎に行くほど当てになりません。頑張ってローカルバスのサイトを探し出してタイムテーブルを確認しましょう。(何度猛ダッシュしたか・・・)

車でのアクセス:駐車場を見つけておく

たいていの登山口やハイキングのスタート地点には駐車場があります。Google MapのSatellite ViewやStreet Viewで確認してみましょう。入れなければ、住宅街の普通の道路沿いの駐車スペースに停めるしかない場合もあります。ウィーン市内は日曜日なら無料ですが、駐車の可否や料金はしっかり確認しましょう。

車でのアクセス:駐車場の料金を確認する

駐車料金が必要な駐車場では、よくあるのが以下のような券売機です。駐車時間などを選択して表示された料金を支払い、出てきたシートを車のダッシュボードの見える位置に置いておきます。大抵の場合はカードが使えます。+やーのキーで駐車時間を変更して、✅を押して確定、表示された金額を支払うというシンプルなインターフェースがほとんどです。

それ以外にも、登山道に入っていくところに車用のゲートがあり、支払う場合もあります。

登山口にトイレはない

スキー場の駐車場などが登山口になっていない限り、登山口にはトイレはほぼありません。トイレは駅やガソリンスタンド、サービスエリアで済ませて登山口に行きましょう。日本のように簡易トイレがあるようなことは、ほぼありません。

道標を確認

オーストリアの山のメインの登山道はよく整備されています。要所要所に所要時間と方向を示した看板があります。携帯があるから大丈夫と思っていても、携帯をなくすこともあり得ます。目指す山頂の名前やヒュッテ、出発地点の名称くらいは認識しておきましょう。

また、森林限界を越えた場所や岩場ではオーストリア国旗カラーのペイントがされています。踏み跡が不明瞭な場所ではこのペイントに沿って行きましょう。

牛がいる(夏)

夏の間、多くの登山道には牛がいます。大抵、放牧されているのは乳牛、つまり雌牛(Cow)です。雄牛(Bull)と違って通常は大人しく襲ってきたりはしませんが、大きいので私は結構怖いです。登山道にいる場合は、うまく避けて歩きましょう。

山での挨拶

日本と同じです。山ではあった人とご挨拶しましょう。HalloまたはGrüss Gottで十分ですが、それ以外によく聞こえるのがGriaß di。言語能力の低い私には「クリスティ」に聞こえて、長らく何語?!?となっていたのですが、オーストリア人に聞くと「もしかしてGriaß di?」と言われ、それっぽいです。別れ際には、Ciao、Tschüssも使います。

それから、どこからみてもアジア人の私にもドイツ語でガンガン話しかけてくれます。とっても人懐っこい人も多いので話してみましょう。「英語でお願い〜」というと切り替えてくれる人もいます。

また、ウィーンを離れると、いろんな言語で挨拶されます。ハンガリー語、スロべキア語、よくわからない言語もたくさん聞こえてきます。


(tyrol.com) The Tirol Dictionary: The Essential Guide for Beginners

山でお湯を沸かさない(火気厳禁)

日本人の感覚では、山頂に到着したらお湯を沸かしてカップ麺でも〜♪となるところですが、多くのヨーロッパの山はWild Campingも火気も厳禁です。タバコすら怪しいのではないでしょうか。山小屋以外でタバコを吸っている人は見たことがありません。

山頂に到着

山頂には大抵、十字架があります。十字架や山小屋にはエーデルワイスが飾られていることが多いです。

山小屋に泊まる、ウィーンから遠い場所、は別記事にしたいと思います!

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