日本ではなかなか上映が決まらず配信が先行したようですが、分野的にもすごく興味があって観ようか観まいかを悩んでいるうちにウィーンでの上映が終わってしまっていたこの映画。原子爆弾開発・製造のためのマンハッタン計画、トリニティ実験を題材にした、特に開発リーダーであるロバート・オッペンハイマーに着目した映画です。
ネタバレ、というか感想バレするかもしれないので、まだ観てなくて観るご予定の人はご注意ください。
アカデミー賞の週のせいだったのでしょうか。ウィーンで3日間だけ上映されるのを見つけて、観にいくことになりました。殆ど映画は配信とかダウンロードで観てきた私。映画館に最後に行ったのがいつなのか何の映画だったのかも思い出せません。多分、渋谷の渋い映画館で渋い映画を見たのが最後かも。本格的な映画館なんて、下手したら高校生ぶりかもしれません。
OV(Original Version)なので英語であろうことは確実なのですが、字幕があるかどうか・・・。ハリウッド映画の早い言い回しとか、いまだに苦手で、家で映画やドラマを見ている時は必ず字幕ONなので字幕なしに100%理解できるかも不安です。でもとりあえず、座席を確認するとガラ空き。サクッとオンラインでチケットを購入するとQRコードが発行されました。
行ってみると、世界共通。映画館では映画館で買ったものだけ飲み食いしても良いようになっていました。ポップコーンもあったけど、こちらを選択。上映の部屋はかなり小さくて100人も入らなさそうな部屋です。中盤端っこに陣取りました。上映時間は3時間。


日本と同じように、映画の宣伝が続きましたが、比較的すぐに本編が始まりました。
実はこの映画を観にいくことになる直前、このハフポストのヘッドラインだけ目にしてたんです。もしも人の苦しみを感じられるのなら、みる価値があるのかな、と思ったんです。
感想。
- 何よりも3時間は長い。
- 特に前半のシーンと時代が交差するところは、顔の認識力が悪い私にとっては誰が誰でいつの話なのか理解するのに時間がかかった。
- オッペンハイマーの苦悩の描き方が、入ってくる人には入ってくるんだろうけど私には入ってこなかった。
- 原爆の開発がWW2を止める、という説得力がもう少し欲しかったかな。Boysが帰ってくる、ナチスよりも先に、の2点だけだっただろうか?
- 上記+実際の被害者の映像や資料は登場しないことから、被害が大きかったことにより水素爆弾の開発に反対したという描写があまり切迫感がなかった。日本人的には、そこをもうちょっと具体的にしてもらえたら、米国人にも伝わったのではないかと思ったけど、オスカーやら賞を総なめしていることを考えると米国人にはあれで十分だったんだなと不思議な気がした。
- ストーリーの重点は原爆開発よりも赤狩りにある感じが、時代背景をよく理解してないと(私は途中で気づいたタイプ)見てて意味がわからないかも。アメリカでは常識かもしれないけど、他の国ではどうなんだろう?と上映中に思ってしまった。
- でもストーリーとしては面白かった。ただ、日本人として「面白い」という表現を使うのは難しいなと思った。違います。原爆開発が面白いのではなくて、サイエンスから兵器開発にシフトする苦悩、赤狩りに遭う苦悩、みたいなストーリーの要素のことです。
というわけで、観てきました。今日になってハフポストの記事を読んだのですが、概ね同意する感じでしょうか。でもヘッドライン
原爆を作った「オッペンハイマー」の苦悩は、被害者より優先されるべきなのか。
と、いうほどストーリーが被害者や原爆開発そのものに焦点を当ててないことから、(日本人には違和感があるけど)オッペンハイマーの苦悩に焦点を当てた映画という捉え方をしました。上記の感想以上でも以下でもありません。
