⚠️Stubaier Höhenweg (The Stubai Hight Trail) は本格的な登山道で危険箇所を何箇所も通過します。クライミング技術はほぼ要求されないため、他のアルプスのトレイルと比べて難易度が低く設定されることがありますが、初夏は雪渓トラバース、夏場でも3点支持で進むような露出した岩場・躓けば数百メートル滑落するような狭いトレイルが続きます。普通のハイキングとはレベルが異なる場所です。毎年(毎月)、死亡事故や遭難がニュースになる場所です。山に慣れある程度ヨーロッパの山に慣れている人のみ行くことをお勧めします。
⚠️また、オーストリアではテント泊はできないので山小屋を予約して食事も山小屋で取るのが大基本です。特にハイシーズンの7−8月のチロル州の山小屋は満員です。早めのプランを。

今年の夏休みのイベントに歩いてきたStubaier Höhenweg (The Stubai Hight Trail、シュトゥーバイ高地トレイル)の記録です。天候の都合でStage1だけとなってしまいましたが。
Stubaier Höhenweg (The Stubai Hight Trail、シュトゥーバイ高地トレイル)とは
The Stubai High Trail is one of the most beautiful high-altitude hikes in the Alps. However, at a length of nearly 80 km and a total ascent / descent of over 6,000 m, the Stubai High Trail is also a real challenge to aspiring mountaineers. Sure-footedness, a good physical condition, a head for heights and the right equipment are the basic requirements to discover the Stubai Valley mountain range at its most beautiful. https://www.stubai.at/en/stubai-high-trail/
Innsbruckの南、Stubaital(Stubai Valley)という谷間の道を行くと突き当たるシュトゥーバイ・アルプスにある氷河とそのスキー場Stubaier Gletscher(Stubai Glacier) を取り囲むように伸びる80 kmほどで周回する高地トレイル。クライミング技術はほとんど要求されないため、他のアルプスの高地トレイルと比べて難易度が低く設定されることがありますが、初夏は雪渓トラバース、夏場でも三点支持で進むような露出した岩場や、つまずけば数百メートル滑落するような狭くて露出したトレイルが続きます。

詳細: https://www.stubai.at/stubaier-hoehenweg/
全ステージ概要: https://www.stubai.at/stubaier-hoehenweg/die-etappen/
- Stage 1: Starkenburger Hut – Franz-Senn-Hut (15km, 7:00h, 690m)
- Stage 2: Franz-Senn-Hut – Neue Regensburger Hut (9km, 4:00h, 603m)
- Stage 3: Neue Regensburger Hut – Dresdner Hut (13km, 7:00, 1033m)
- Stage 4: Dresdner Hut – Sulzenau Hut (5km, 3:00h, 419m)
- Stage 5: Sulzenau Hut – Nürnberger Hut (4.4km, 4:00h, 461m)
- Stage 6: Nürnberger Hut – Bremer Hut (6km, 4:00h, 642m)
- Stage 7: Bremer Hut – Innsbrucker Hut (9.5km, 7:00h, 839m)
そんなStubaier Höhenwegを、今年の夏のメイン山行に企画することにしました。6-7月までは残っていたと思われる雪渓トラバースは流石に8月末にはなくなっているようでしたが、東側の一部には結構テクニカルな(要は危険な)場所があり、自分の技量の限界も考えて西側半分の4ステージを歩いて戻ることに。1ヶ月以上前には山小屋を全て抑えました。
結果として、低気圧の通過により雨・視界不良が続いてしまい、歩けたのは取付きとなるStage0とStage1と戻りの下山ルートだけ。それ以後は来年以降の楽しみに残しておこうと思います。
Stage 0: Starkenburger Hütte 2.237mまで
Stage1の起点となる山小屋へは複数のルートがありましたが、近隣スキー場のゴンドラに一本乗って高地だけを歩くルートを選択。少し雲が残っていましたが最高の景色でした。


このルートでも既に結構露出した場所がありましたが、安全に通過。

結構すぐに目的の山小屋、Starkenburger Hütte 2.237mに到着しました。到着したのは15時前で、まだほとんどの人は到着しておらず、小屋の2段ベッドが並ぶエリアの比較的良い場所に寝床を確保。

あとは暑くも寒くもない小屋の外でのんびりと夕食までの時間を過ごします。

すると、突然若者三人組がラッパを演奏し始めます。お酒を飲みながら、おしゃべりしながら、単発的に、10曲−20曲は演奏してくれたでしょうか。この景色、この環境で聴く生演奏。最高のプレゼントでした。

ええ、山小屋ご飯は美味しくないですよ。Halfboardで頼んだ夕食は有無を言わさず同じ時間に全自動で全員に提供されます。

夕食の後もみんな外に出て過ごします。本当に良い時間だ。

翌朝からの本番ステージに備えて早めの就寝。
Stage 1: Franz-Senn-Hütte 2.147mまで
この日はStubaier Höhenwegのステージの中でも最長となる15km。アップダウンは少なめのではありますが700mほど。2000mを超えた場所なのでかなりしんどいことが予測されます。朝ごはんを食べたらすぐに出発です。既に一晩を過ごした小屋は眼下に。


ここからはテクニカルなルートが断続的に続きます。初めは大きな岩盤の真下のざれ場を歩くエリアです。足元は砂利で滑りやすくなっています。でも通ってみると写真で見るよりはOKレベル。



振り返ってみると、こんな岩峰の真下を歩いてきたのでした。


ここからは斜面の向きも変わり地質も変わります。しかし足元が狭く露出していることには変わりません。

この風景の氷河の下に位置する山小屋が目的地です。

初めの方は比較的平和に歩きます。羊の一段に出会いました。

結果、15kmの間に数えきれない岩場と鎖場を通りましたが、シリアスに注意しなければならなかったのはほんの数箇所でした。他の場所は、鎖なんて必要でもなさそうでしたが過去に事故があったのか念のために設置されているという感じでした。それよりも鎖を設置してほしい他の場所がちらほらありました。

ずっと谷に沿って氷河に向かい詰めていくので、眼下には時々民家も見えたりするのですが、マーモットも通りかかったりするのですが、ブルーベリーが生えているのですが、まぁまぁよそ見できない&気が抜けない状況が続きます。
一番通っててやだなぁ〜となったのは一番キレていたこの沢地形のトラバース。今、写真で見ると大したことなくも見えるのですが、足元の悪さと高度感と崖感が結構でした。これは確かに雨の後や視界が悪い時に歩くべき場所ではない。このルートで滑落事故が何度も起こっているのも納得です。



この後は比較的足場もよくなり、トレイルも広くなり、岩山羊の一段も現れ、目的地の山小屋も見え始めます。

それにしても長い距離歩いてきたものだ。下の画像の真ん中に映る山の裏にある山小屋から歩いてきたのだから。

まもなく目的地の山小屋、Franz-Senn-Hütte 2.147mまで降ります。なんとか目標時間のギリギリのラインで到着することができました。今日は達成感でビールとワインが美味しそう。

再び良い場所にベッドを確保すると、小屋内にシャワーもあるとのことでしたが、川へ洗濯という名の身体拭きに。山小屋の脇を流れる川は、典型的な氷河を源にする川の濁った色をしています。最初はジャバっと入ってしまおうかと思ったのですが、当たり前だけどめっちゃ冷たい。足先を10秒ほど浸けているのが精一杯。タオルを濡らして体を拭くことに留めました。

夕食まで再びゆっくり時間です。これから天候は下り坂。翌日・翌々日は時に荒れ模様の予報です。山小屋の予約は確保したままなので、天候を見て継続できればしたいところですが難しそう。

明日のことは明日、考えよう。山小屋周辺をサンダルのままお散歩したり夕暮れの風景の中でワインを楽しんだり、同じルートを歩く昨日の音楽隊・若者三人組の演奏を聴いたり、充実した山行の余韻を楽しみました。

この日の夕ご飯も、全員同じ全自動給食です。音楽隊とお話ししてみると、ウィーンの大学で音楽を専攻している学生さんでした。ラッパの写真を撮らせてもらいました。


良い時間。

そして、翌朝は予報通りの雨。しかもこれからどんどんと嵐になる予報。そして難関ルートという組み合わせだったので、撤退を決断し、下山して再び15km歩いて麓の街に戻りました。
というわけで、Stage1を歩いたルートはこんな感じ。バスで車を置いているインスブルックまで戻りました。来年、リベンジしようと思います。

